料理家・栗原心平の毎日の夕飯作り。パパごはんのススメ

栗原心平です。

最近、料理をする男性が増えましたよね。料理をするパパの話を聞くと、同志が増えたように感じて嬉しく思います

僕は料理家として活動していますが、普段から家でも料理をしています。家族は僕と妻、小学生の息子の3人。土日には母・はるみが我が家に遊びに来て、さらににぎやかな食卓になることもあります。

「毎日ご飯を作るのって大変じゃないですか?」と言われることもありますが、もともと動いていたい体質だし、ご飯ができるのを待ってるほうが苦痛だったりもします(笑)。

少しの工夫をするだけで全然苦にならず、むしろ楽しんで料理をしています。そんな我が家の日常のご飯を紹介したいと思います。

 

自分が食べたい料理を作っています


料理

僕が毎日の夕飯を作るモチベーションの源泉は、実は自分が食べたいものを料理することなんです。料理家という職業は、必ずしも自分が食べたいものを作るわけではないので、その反動があるかもしれません。もちろん、家族に喜んでもらいたい気持ちはいつも根底にありますね。

僕の父も食べることが好きで、自分でキッチンに入って料理をするのが当たり前だったんです。その父の背中を見て育った影響もあると思います。

「料理をしたいけれど、何から始めればいい?」と迷う人も多いようです。そんな人は、自分が好きで作れそうな料理からチャレンジするといいと思います。

おひたしのような簡単なものや、餃子のように少し手の込んだものなど、何でも良いと思います。大事なのは、まずは自分がその料理をおいしく食べたいと思う気持ちです。

そして家族が、パパが作った料理を食べた感想を伝えるのも大事です。作ってもらって当たり前と思わずに「おいしいね」ときちんと伝えること。逆に作った人は「もっとこうしたほうがおいしい」というアドバイスをきちんと聞く姿勢が、料理の上達にはとても大切です。僕もいまだに家族から色々なアドバイスを言われます。

パパごはん、継続の秘訣は「常備菜」にあり


毎日の夕飯作りのコツは、ずばり「常備菜を用意しておくこと」です。空いた時間に1品でも料理しておくだけで、気分がとても楽になります

僕自身は撮影で余った食材などで、日持ちするマリネや和え物を常備菜としてよく作りますね。根菜があれば、だしびたしやきんぴらにしておきます。なので、平日の夜に作る料理は1~2品だけのときもあるんです。

子供には野菜を食べてもらいたくて、サラダは必ず作ります。長男はまだ嫌いな野菜が多くて、1つのものを「ばかり食べ」してしまうこともあるけれど、少しずついろいろな料理を食べられるようになってほしいなと思っています。

子供のリクエストも、毎日ではないけれど聞きます。当日に「パパ、これが食べたい」と言われるとさすがに無理ですが(笑)。

パパが料理をすると、家庭はいいこと尽くし


ママの聖域になりやすいキッチン。パパが料理をすると、子供がキッチンに入っても意外だと思わなくなってきます。我が家も、長男が少しずつ料理をやるようになりました。休日の朝食にスクランブルエッグをよく作ってくれます。この前はカレーに挑戦していました。

こうして家族の誰もが自然に料理をする家庭になるといいですよね。家族1人ひとりが、家族全員に対して貢献できる状態ってすばらしいと思うんです。

そこで女性の皆さんへお願い。夫に対して「もっと料理してほしい」と感じる女性も多いと思いますが、少し汚したり片付けが雑だったりしても、許容してあげてください。

物を置く場所や食器の洗い方といったハウスルールは、妻が決める家庭が多いと思います。夫が料理をするには、夫もハウスルールを知っておく必要はありますね。そのうえで大切なのはハウスルールを厳格に守るよりも、この片付けだけはしておくとか、同じ場所に戻すとか、「最低限これだけは」という基準を家族で共有することだと思うんです。


僕の経験やちょっとした工夫が、同志である料理男子、料理パパたちの参考になれば嬉しいです!さて、今日もそろそろ家に帰って夕飯を作ります。